スキルアップ

薬剤師×コミュニケーションスキル【医師に頼りにされる存在になろう!】

コミュニケーションスキルはビジネスでは欠かせません!

高い人ほど就職に強く、仕事もできるイメージです。

もちろん薬剤師にもいえること。業務に役立つことに加えて、うまく使えば医師に頼りにされる存在になれる?!

今回は、薬剤師が身につけておきたいコミュニケーションスキルとその活用法について考察します。

薬剤師がコミュニケーションスキルを使う場面

コミュニケーションスキルは大きく3つの要素からなります。

  1. 相手に意見を伝える
  2. 相手から意見を受け取る
  3. 空気を読む(非言語的なもの)

なんとなくイメージできると思います。薬剤師業務において必要な場面をそれぞれ見てみましょう。

相手に意見を伝える:服薬指導、疑義照会など

一般的には言葉や文章で自分の意見や考えを伝えるスキルです。

薬剤師の仕事でまず思いつくのが服薬指導。
患者さんに専門用語を噛み砕いてわかりやすく伝えることが求められます。台本を棒読みするのではなくて、相手の理解度に合わせて言葉を選び表現を工夫することが大切です。

他には、疑義照会ですね。
薬学的な問題点が何か、医師に的確に伝える必要があります。忙しい診察の合間にポイントを絞って伝えるのは結構難易度が高いです。

こんな風に、相手に意見を伝えるスキルを使って仕事をしています。

相手から意見を受け取る:薬の相談窓口として

言葉や文章から相手の考えや気持ちを受け取るスキルのこと。

服薬指導や薬の相談窓口として必要になる!
患者さんや医師、看護師、栄養士さんからの質問や相談を受けるときに必要です。相手が伝えたいことを漏れなく受け取る力が求められます。

わからないときは逆に質問する!
受け身ではなく、能動的に相手の考えや気持ちを聞き出す場面でも使います。相手が伝えたいことがはっきりしないときに、こちらから引き出すためのスキルです。

相手から意見を受け取るスキルが今回のメインテーマ!(後述します)

その前に3つめの要素を確認です。

空気を読む(非言語的な能力)

これも大事なコミュニケーションスキルの一要素です。

空気を読めないと業務に支障が出る!
今は話しかけない方がいい時に、上司や医師に話しかけたり、患者さんの不満に気づかずに、また体調を気遣うことなく自分の都合で話をしたりとかですね。

空気を読めると人間関係が円滑に!
言葉には表れない雰囲気を読んで、声をかけたり、相手の気持ちを汲み取ったり、部下がつまらなくしてるのを察知して上司が薬剤師像を熱く語ったりしないとかですね。(^ ^)

ここからが本題です。

受け取る力を強化すれば、医師からの信頼度もアップ!

医師から頼りにされる薬剤師になるためには、相手の意見や気持ちを汲み取るスキルが不可欠です。

お世話になってる先生が言うには、質問した時の薬剤師の対応は2パターンあるとのこと。

あなたはどちらでしょうか?
  1. 聞かれたことだけに答える薬剤師
  2. 何が問題なのかを読みとり、解決しようとする薬剤師

作者は断然2番がオススメです。以前にツイートしました。

例を挙げながら説明します。

聞かれたことだけに答える薬剤師→医師と普通の関係

たとえば、以下のやりとりです。

医師)◯◯の訴えがある人に△△という薬を使おうと思っているけど、どうやって使えばいいの?

薬剤師)通常量は100mgで1日1回です

医師)最近発売された頻脈に使う薬は何だっけ?

薬剤師)□□という薬です

実際には、挨拶や相槌あいづちなどがあるので、ここまで無愛想な会話にはならないものの、会話の骨格だけを抜き出すとこんな感じです。

聞かれたことに、正しく答えるのは当たり前!

上記のやり取りは何も間違っていません。

医師の質問にきちんと答えています。違和感がない人がほとんどです。「これでいいじゃん」と作者もそう思っていた時期があります。

でも、聞かれたことに答えるだけでは

  • できる薬剤師だなあ
  • この人に問いあわせしてよかった
  • 次もこの人に教えてもらおう

と思ってもらえるかというと、そこまで望めません。悲しいけど……。質問したことに答えるのは当たり前だからです。

メーカー担当に問い合わせているのと同じ!?

聞かれたことに答えるというのは、薬剤師が医薬品メーカーのDIに問い合わせする感覚と同じです。

  • メーカーDI担当の◯◯さん、できる人だなあ!
  • ◯◯さんに聞けてよかった!

と思うことは普通ありませんよね。仮にそう思ったとしても、次も◯◯さんを指名しようとまではならないはず。

きっと、医師も同じ感覚です。
もちろん、新人薬剤師なら「できるやん!」と下駄を履かせてもらえることもあるかも知れないけど、年齢を重ねてベテランの域に達すると、答えることができて当たり前の世界になります。

できると思わせるにはどうすれば?必要になるのが以下のスキルです。

何が問題なのかを読み取り、解決に努める薬剤師→頼りになる存在

たとえば以下のやり取りです。

医師)◯◯の症状に対して△△という薬を処方したいけど、どうやって使うの?

薬剤師)通常用量は⬜︎⬜︎mgを1日2回です。

薬剤師)患者さんの腎機能はどうですか?腎排泄薬剤なので、投与量の減量が必要になります

薬剤師)患者さんはどんな薬を併用していますか?相互作用で注意すべき薬がいくつかあるので……(後で確認しておきますね)

薬剤師)年齢はいくつですか?カプセルが大きいので高齢者では飲みにくいかも知れません、その際には◇◇が代替薬になります……

薬剤師)水分制限とかないですか?消化器症状が出やすいので、コップ一杯の水で飲んだ方がいい薬です

投与量だけでなく、処方時の注意点、チェック項目等を補足した回答内容です。もちろん、間髪入れずに話し続けるのではなくて、相手の反応を見ながら答えます。

聞かれた以上のことをたくさん答えれば、いいわけじゃない!

誤解がないようにしたいです。

聞かれたこと以外の情報をたくさん言えばいいかというとそうではありません。なんでもかんでも言うと、逆効果です。

キャッチボールに例えると、医師が投げたボールが2つ、3つ、4つになって薬剤師から飛んでくる感じ。

ひとつだけ返して欲しいのに、数が増えて返ってくると面食らいます。「”投げたボール”をきちんと返してくれよ」ってなりますよね。

上記の回答は、質問された以上のことをやみくもに答えてるわけではありません。きちんとした意図をもっています。

安全な薬物療法に必要な知識=医師のニーズ

医師のニーズは安全な薬物療法に必要な知識です。

薬剤師はまず、ここを読み取りたい!薬について聞かれたら、ほとんどがこれです。しかも、普段使い慣れない薬の知識ですね。

医師のニーズは意外と広い!
安全な薬物療法に欠かせないのであれば、質問外の答えも聞いてくれます。ストライクゾーンは広めです。もちろん的外れな答えは厳しくアウトですが…。

医師からの質問はある意味SOS!
必要な知識はできるだけ欲しいというのが医師の本音です。医師は薬剤師に安全な薬物療法についてのサポートを依頼しているのだと思います。

つまり、医師は「薬剤師に足りない知識を全面的に補って欲しい」と思って質問しているわけです。

医師の質問に単に答えるだけでは不十分な場合がある!

たとえば、薬の使い方を問われたときに、「投与量は○○mgです」とだけ答えるケースです。「医師の質問に対する行動パターン①聞かれたことにだけ答える薬剤師」ですね。

もちろん、薬の種類によっては投与量のみを情報提供するだけで良い場合もあります。一方で、それだけでは医師が求める安全な薬物療法に足りない知識を補えていないケースもあるのです。

医師が求める情報に漏れなく答えてはじめて、医師のニーズを満たしたことになります。

医師のニーズを満たすために、幅広い薬の知識が必要!

医師が何を求めているか?おおよその見当がついても、医師を納得させる薬の知識がなければ答えようがありません。

質問に対応できる広範囲の薬の知識と考え方が不可欠だといえます。たとえば、以下の知識です。

医師のニーズを満たすために必要な知識
  • 薬物動態(吸収、分布、代謝、排泄)
  • 相互作用(CYP、トランスポーター、キレート形成など)
  • 剤型(錠剤の大きさ、形等)
  • 安全性(副作用、検査項目、TDM等)

…などですね。日々の積み重ねが大事です。

忘れてはいけないのが、質問の背景にいる患者さんの存在

医師の質問に答えようと必死になるあまり、患者さんのことを忘れてしまいがちです。これは良くありません。

質問の背景には患者さんがいる!
医師はどうして薬剤師に相談するのか?患者さんの薬物治療における問題点を解決したいからですよね。ここを汲み取りたいです。

「○○という薬を使いたいんだけど…」と相談をするのは、⬜︎⬜︎という薬で期待した効果が得られなかったり、副作用が出たりして薬剤の変更が必要になったからです。患者さんの診療における問題点を解決したいから薬剤師に相談しているわけですね。

患者さんを意識する!
薬剤師も医師と同じ目的をもつ必要があります。医師の質問に正確に回答することは大事ですが、もっと重要なのは質問の背景にいる患者さんの存在に気づくことです。

医師の質問に答えるときには、患者さんの問題点が何かを読み取ることが大切!個々の患者さんに合わせた解決策を提示できる薬剤師になりたいです。

薬物療法の問題点を一緒に解決できる薬剤師が頼りにされる!

まさに、医師の診療をサポートできる薬剤師ですね。

医師が構えたグローブにビシッと直球を投げるイメージです。

医師:「安全な薬物療法に必要な知識を投げてこい!!と広めにグローブを構えている

薬剤師:「この患者さんの場合、投与量が1日1回○○mg、腎機能に注意が必要、あと△△という副作用に注意!」といって、速球を投げ返す

こんな感じですね。(^_^)

構えたところにボールを投げてくれる薬剤師は医師にとって頼りになる存在です。困った時に何度もキャッチボールをしたくなる相手になります。

一方で、暴投ばかりの人とはもう二度とやりたくないものです。疲れるだけのキャッチボールは誰もが避けたいものですからね。

新人・若手薬剤師に向けて伝えたいこと

医師の質問に“応える”のは難易度が高い!

新人の頃は特にそうです。薬の知識も不足しているし、「使い慣れない薬の知識を全面的にバックアップして欲しい」という医師のニーズに“応える”のは至難の技です。

作者も新人の頃は、医師からの質問に怯えていました。ほかの薬剤師に聞いてーーという感じです。(^_^)

さらに、「背景にいる患者さんの薬物療法の問題点を読み取って、薬剤師の視点から解決しよう」となると、ベテラン薬剤師でも簡単ではありません。

一方、質問に“答える”だけなら、難易度はそれほど高くない!

難易度がグンと下がります。それでも一定の知識は必要だけど、一問一答なので聞かれたことに答えればOKです。

さすがに新人の頃は、医師を前にプレッシャーを感じ、緊張しながら答えを用意するので、知識があったとしても上手く答えられない場合もあります。作者も後から、「こうやって答えればよかった…」と後悔する日々でした。(>_<)

でも、質問に“答える”だけなら、そのうちできるようになります。薬学的な知識が身についてくれば、そんなに難しくないです。

若いうちから頼りにされる薬剤師を目指すべき

新人・若手薬剤師の方は是非、医師に頼りにされる薬剤師を目指して欲しいです。

理由は大きく2つあります。

  1. 薬剤師として成長できる
  2. 患者さんの薬物療法に貢献できる

薬剤師として成長できる

医師のニーズに応えるべく、患者さんの問題点を解決することに励めば、多くの学びから薬剤師として大きく成長できます。間違いないです。

特に、医師の視点がわかるようになります。

  • 医師が何を考えて薬を選択してるのか
  • どのように類似薬を使い分けているのか
  • 投与中はどんな副作用に気をつけているのか?

…などですね。

医師の質問に応えるための基礎知識となるだけでなく、服薬指導や疑義照会、処方提案など日常業務でも活用できます。医師のニーズを読み取るというのは、裏を返せば医師の視点を理解することです。

薬剤師としての成長を後押ししてくれます。

患者さんの薬物療法に貢献できる

医師からの信頼度がアップすれば、“キャッチボール”に応じる機会が増えます。「薬剤師の○○さんいます?薬のことで相談したいんだけど」という感じです。

日常業務を圧迫することもあるけど、結果的には質問の背景にいる患者さんのためになっています。

医師の質問に応じることは、患者さんの診療をサポートすることに他なりません。薬剤師としてのやりがいになるし、もっと勉強しようと意欲も高まります。

いろんな医師からよく質問される薬剤師が理想です。若いうちから医師に頼りにされる薬剤師を目指してみませんか?

今回は、薬剤師が身につけておきたいコミュニケーションスキルの必要性と活用法について考察しました。特に、新人・若手薬剤師さんのスキルアップに貢献できたらうれしいですす!

できる薬剤師を目指すなら!

医療サイトm3.comがオススメ!

「薬剤師は一生勉強です」わかってるけど、毎日忙しいし、やる気も出ない……。でも、そんなことでは、次々に登場する新薬や最新のエビデンスについていけません!あっという間に取り残されて、待っているのは「できない薬剤師」の烙印……。それだけは避けたいですよね。

m3.comは薬剤師のための医療サイトです。日常のスキマを利用して最新情報を入手できます。

日々の積み重ねが「できる薬剤師」への第一歩です。勉強は大変だけど頑張った分だけ必ず自分に返ってきます(^ ^)

\できる薬剤師になるために必須!/

m3.comに登録する
もちろん登録は無料です。貯まったポイントで参考書を購入すれば、成長スピードもUPします!今すぐスタートしましょう♪